五本櫂図透鐔 無銘 -Mumei- 12-1495
通常価格:¥77,000
税込
五本櫂図透鐔
無銘
-Mumei-
縦83.8ミリ 横83.1ミリ 切羽台厚4.4ミリ 重さ83.3グラム
江戸中期 The middle period of Edo era
附属 桐箱
鉄地丸形の地板に五本の櫂を透かした鐔です。均整よく配置された櫂によって画面は軽快にまとめられ、先端に施された金布目象嵌が落ち着いた鉄地に上品な華やかさを添えています。
地鉄は鍛えの良い鉄味を見せ、長年の使用によって生じた古色が全体に深みを与えており、簡潔な構成だからこそ素材そのものの質感が際立っています。耳は丸耳に仕立てられ、小柄櫃・笄櫃には金覆輪が施されるなど、実用を重視した堅実な造りにも好感が持てます。
櫂は古くから船旅や航海に欠かせない道具であり、順風満帆や立身出世を象徴する吉祥意匠としても好まれてきました。本作はそうした意味合いを背景に持ちながら、透かしの美しさと鉄味の魅力を巧みに調和させた作となっています。
力強い鉄味、洗練された透かし構成、そして金布目象嵌による控えめな華やかさが見事に調和しており、江戸時代の透鐔らしい実用美を味わうことのできる作品です。