梅樹図喰出鐔 無銘 -Mumei- 12-1494
通常価格:¥44,000
税込
梅樹図喰出鐔
無銘
-Mumei-
縦48.8ミリ 横37.1ミリ 切羽台厚3.7ミリ 重さ35.7グラム
江戸後期 The latter period of Edo era
附属 桐箱
四分一地を喰出形に仕立てた小振りな鐔で、梅樹を描いた風雅な意匠が見られ、落ち着いた灰黒色の地肌は長年の歳月によって柔らかな古色を帯び、しっとりとした気品を湛えながら小品ならではの端正な趣を漂わせています。
意匠は早春の梅を主題としており、細く伸びる枝には無数の蕾が散りばめられ、その間に咲く梅花には銀を用い、花芯に金を添えることで繊細な色彩の変化が巧みに表現され、限られた画面の中に奥行きと動きを生み出しています。
四分一地の落ち着いた色調と金銀による梅花との対比は上品で、過度な装飾に頼ることなく季節感を巧みに表現している点が見所です。枝先に連なる蕾の配置にも心地よい律動感があり、厳しい冬の中に春の訪れを待つ生命の息吹が感じられる、江戸後期の町彫金らしい洗練された美意識が随所に窺えます。
四分一地ならではの渋い風合いと梅花の可憐な美しさが調和した佳作であり、季節意匠の刀装具としても十分に見応えのある一枚です。