雲龍図縁頭栗形 無銘 -Mumei- 17-006
通常価格:¥330,000
税込
雲龍図縁頭栗形
無銘
-Mumei-
縁金具の縦39.65ミリ 縁金具の高さ10.7ミリ
頭金具の縦36.5ミリ
重さ32.3グラム
栗形の縦33.85ミリ 幅12.9ミリ 重量14.2グラム
江戸後期 The latter period of Edo era
附属 桐箱
素銅地に細かな魚子を打ち詰め、その上に金色絵で雲間を躍動する雨龍を高肉彫で表した縁頭栗形の揃いです。龍の姿は力強く、頭部や爪、胴体のうねりに至るまで立体感豊かに表現されており、金色の輝きが黒味を帯びた地色に鮮やかに映え、その迫力を一層引き立てています。さらに栗形にも同趣の龍を配することで拵全体の意匠が統一されており、実際に拵へ組み込まれた際には極めて華やかな印象を与えます。背景には雲文をあしらい、天空を自在に翔ける龍の姿を巧みに表現しています。
地面を埋め尽くす魚子は非常に細かく均整が取れており、量産的な品とは一線を画す丁寧な仕事が見られます。金色絵にも大きな摩耗は少なく保存状態は良好で、龍の表情や鱗の彫刻も明瞭に残されています。また栗形の鵐目は金無垢と思われ、細部にまで上質な素材を用いて製作されている点も見逃せません。加えて角金具の縁には金の薄板が着せられており、作品全体に高級感を与えています。こうした構造から、龍の意匠についても単なる金色絵ではなく金の着せによる可能性が考えられ、実見ではさらに高い評価が期待できます。
特に縁は39.65ミリという大振りな寸法を有しており、幕末から明治期にかけて流行した豪壮な拵に適した作域を示しています。縁頭と栗形が揃って残されている点も貴重であり、精緻な魚子地、高度な金工技術、そして迫力ある雨龍の造形を存分に楽しむことができる優品です。豪壮さと品格を兼ね備えた作行きは見応え十分であり、拵を一層引き立てる存在感を備えた金具一式となっています。