賀州住藤原家平 - Gashu ju Fujiwara Iehira - 3-932
通常価格:¥660,000
税込
刃長38.1センチ 反り0.7センチ
元幅32.2ミリ 元重ね7.4ミリ
物打幅28.9ミリ 物打重ね6.2ミリ
横手位置幅26.8ミリ 松葉先重ね5.5ミリ
裸身重量483グラム 拵に納めて鞘を払った重量736グラム
江戸前期 The early period of Edo era
平成30年10月22日 石川県登録
附属 特別保存刀剣鑑定書、素銅地二重はばき、腰刻黒魚子蝋塗鞘脇指拵、白鞘
家平は陀羅尼派一族で、初代家忠の子です。賀州住兼若・賀州住藤原家忠・加州住藤原清光らとともに、代々前田家を支えた加賀鍛冶を代表する存在として高く評価される刀工です。
兄の早世により家督を継ぎ二代家平となり、その技量は父・家忠と並び称されるほど、加賀刀工中でも最も高い技量を備えたと言われ、後に國平と改銘しました。刃文は匂の締まった互の目、あるいは直刃を基調としたものを得意とします。
加賀新刀の作には年紀作が少なく、故にその研究について停滞感が在りますが、本作は加賀新刀研究上、極めて貴重な資料と申せましょう。
本脇指は、刃長の割に身幅が広く、切先が延びた豪壮な体配で、地鉄は柾目主調に地沸が付き、地景がよく入って少しく肌立ち、刃文は匂口明るく冴えた湾れを基調に互ノ目を交え、刃縁には砂流がかかり、食い違い風の刃を交えた変化に富み、相対的に柾目に絡んだ刃縁は、和紙を割いたかのような印象を与え、刃中には足が入り、金筋が現れ、鋩子は直ぐに先丸く返るなど、見どころに富んでいます。
附属の拵に見る縁頭の形状を見るに、尾張拵であることがうかがえます。尾張徳川家臣の指料には、本脇指のように豪壮かつ重厚な造り込みの作が多く見られ、本作もその系譜に連なるものと捉えられるでしょう。柄にがたつきは無く、鐔は鉄味の良い板鐔に、手水鉢・柄杓・笹図を赤銅と金で巧みに刻した優品で、耳には縄目模様を施し、簡素ながら格調高い仕立てとなっています。栗形は本来金属製のものが添えられていたと推察されますが、現状では欠落し、木地に鵐目を取り付けた状態で下緒が通されています。
加賀新刀の名工・家平(國平)の作としての価値に加え、尾張拵の可能性を備えた本脇指は、蒐集・研究のいずれの観点からも極めて注目すべき作品と申せましょう。
2025年9月審査にて特別保存刀剣鑑定合格