図柄不詳大小鐔 無銘 -Mumei- 12-1429
通常価格:¥110,000
税込
(大)縦75.7ミリ 横71.3ミリ 切羽台厚4.1ミリ 重さ106.0g
(小)縦70.7ミリ 横65.5ミリ 切羽台厚3.8ミリ 重さ82.7g
江戸 The Edo era
附属 桐箱
鉄地に、表には雲上を翔る羽を持つ人物像とも見える意匠を配し、裏には波間に漂う菊花、その上空に雲龍を描いた、極めて想像力を掻き立てる構成の大小一対の鐔です。和様の枠に収まりきらない主題構成は、どこか異国的で幻想的な趣を漂わせています。
無銘ながら、その作風や意匠構成から見て、南蛮、あるいは平戸系統に連なる作と考えるのが相応しいでしょう。
耳のみならず画面全体に、極めて細かな金銀象嵌が施されていた痕跡が随所に認められ、現在は落ち着いた鉄味を見せるものの、制作当初はさぞ華美で絢爛たる姿であったことが容易に想像されます。
東西の意匠感覚が交錯する、謎めいた魅力を備えた、異色の大小鐔です。