板鐔 無銘(甲冑師) -Mumei(Kacchushi)- 12-1431
通常価格:¥66,000
税込
縦92.2ミリ 横87.0ミリ 切羽台厚2.05ミリ 重さ107.0g
江戸 The Edo era
附属 桐箱
鉄地を薄く、しかも均整を保ったまま鍛え延ばし、その厚さはわずか二・〇五ミリ。これほどの薄作りを成し得るのは、鍛えと鉄味に対する確かな自信と技量があってこそでしょう。生半可な鍛錬では敵刃を受け止めることなど叶わず、ここに作者の腕の高さが如実に表れています。
耳には赤銅の覆輪を巡らせ、さらに小振りな手貫緒孔を設けるなど、実用性を重んじた造り込みも見逃せません。その一方で、手貫緒の存在が、無骨な鉄味の中にさりげない華やぎを添え、全体の印象を引き締めています。
極めて薄い造りでありながら、剛健、実戦性と美意識を併せ持つ、見応えある一枚です。
※委託品