貞吉 -Sadayoshi- 6-079
通常価格:¥110,000
税込
刃長34.25センチ
元幅21.6ミリ 元重ね8.6ミリ
物打幅21.2ミリ 物打重ね6.9ミリ
螻蛄首下から刃区までの長さ85.4ミリ 螻蛄首幅14.3ミリ 螻蛄首重ね15.25ミリ
裸身重量400グラム。
室町前期~中期 The early ~ middle period of Muromachi era
平成17年8月10日 京都府登録
附属 黒叩塗鞘、拵残欠
銘鑑を繙くと、古刀期に「貞吉」と銘切る刀工は十二名ほど確認されますが、本槍の体配から制作年代を室町前期〜中期と見て取れるため、候補として挙げられるのは三河・備前・関の諸工となりましょう。中でも二字銘で「貞吉」と切る例が見られるのは関の貞吉であり、有力視されます。
しかし現状では錆に覆われているため、いずれの貞吉によるものかの特定は困難であり、研磨を施したうえで然るべき鑑定機関の判断を仰ぎたいところです。
本槍は、槍収集家であれば一目で察するように、長く張り出した螻蛄首の形状から、室町中期を下らぬ古作であることが明らかです。平面に刻まれた樋は俗に「百足」と称される鏨彫りですが、本槍の場合は単なる百足彫りではなく、素剣をも刻した格の高い作。刃長一尺を超える堂々たる大身槍であることに加え、拵残欠に銀着せ金具が用いられている点から、相当な上士の所有であったことがうかがえます。さぞ見事な拵であったことでしょう。
近年の住宅事情ゆえとは察せられますが、柄を切断するような愚挙だけは断じて避けていただきたいと強く願うばかりです。螻蛄首には受け傷も残り、戦国期に実戦を潜り抜けてきた痕跡が生々しく伝わります。いかなる武将が本槍を振るい、いかなる戦場を駆けたのか。想像するだに浪漫の尽きぬ一槍です。