竹林透鐔 無銘(鉄元堂派)Mumei(Tetsugendo-ha) 12-975
通常価格:¥352,000
税込
江戸中期 The middle period of Edo era
縦:77.4mm / 横:70.1mm / 切羽台厚:5.0mm / 重さ 110g
附属 保存刀装具鑑定書、桐箱
鉄元堂正楽は岡本源兵衛俊行と称し、鉄屋伝兵衛国治の門人で、工銘は尚茂、正楽はその号であり、安永九年(1780)に没しました。
作風は主として鉄を用い、鉄を自由にこなす作者として定評があり、一宮長常、大月光興と共に、京都金工の三作に挙げられています。鉄屋を屋号としたので、"鉄源堂" (のちに鉄元堂) と切る銘が見うけられ、作品は、鉄屋の名の通り鉄を使うことが多く、よく鍛錬された鉄地に、日本や中国の歴史上の人物を高彫り色絵に描くことに長けています。
鉄味良く、僅か5ミリの薄さの中に、奥行きを感じさせる巧みな彫金技法が施された一作です。笹の葉は一枚一枚がしっかりと角が立ち、緻密かつ力強い表現で見る者を圧倒します。無銘ながらも、その精緻な仕事ぶりから名鐔であることは一目瞭然で、鑑賞にも拵にも相応しい逸品です。