擬宝珠に鳥図小柄(穂先付) 無銘 -Mumei- 16-076
通常価格:¥77,000
税込
擬宝珠に鳥図小柄(穂先付)
無銘 -Mumei-
全長220.3ミリ 小柄部分の全長9.38ミリ 幅14.3ミリ 重さ51.3グラム(穂先含)
江戸時代 The Edo era
附属 桐箱
堅牢で深い味わいを持つ鉄を素地とし、擬宝珠と空を舞う鳥を描き出した、時代の移り変わりを色濃く物語る数奇な作品です。
橋の欄干などを飾る擬宝珠の傍らを、鳥が悠々と飛び交う風雅な情景が表現されています。鉄地ならではの素朴で力強い肌合いと、余白を生かした静謐な図が見事な調和を見せております。
本作の最も特筆すべき点は、明治の御代に至ってから素銅の穂先が新たに据えられ、書状切りや紙刀、あるいは卓上で用いる小刀として転用された歴史を持つことです。武具としての本来の役目を終えた後も、その細工の美しさゆえに文房具や生活の道具として形を変え、新たな持ち主の元で大切に愛用され続けた軌跡がこの一振りに刻まれています。
武家社会の終焉と近代化という時代のうねりの中で生き抜いた、資料的価値も極めて高い味わい深い優品です。