無銘(直江志津) - Mumei(Naoeshizu) - 3-630
通常価格:¥770,000
税込
刃長46センチ 反り0.71センチ
元幅28.9ミリ 元重ね7.5ミリ
物打幅26.6ミリ 物打重ね6.6ミリ
横手位置幅26.6ミリ 松葉先重ね6.6ミリ
裸身重量438グラム。
南北朝時代 The Nanbokucho era
平成9年8月7日 高知県登録
附属 特別保存刀剣鑑定書、素銅地銀着はばき、白鞘
直江志津は南北朝時代、美濃国直江村を拠点とした一派であり、「正宗十哲」の一人として名高い兼氏が志津村に来住し、志津三郎兼氏と称されたことに始まります。兼友・兼俊・兼延ら優れた刀工を輩出し、大和伝に相州伝を融合させた独自の地刃を特色とする、名高き系譜です。
本脇指は、もとは長巻であったものを後世に磨り上げて脇指とした一口。重要刀剣指定品にも同様の長巻直刀や脇指が散見される、典型的な姿です。地鉄は板目肌が顕著に現れ、地沸厚く付き、地景が走ることで格調の高さを示し、刃文は浅く湾れつつ互の目を交え、所々に尖りごころの刃を交えています。さらに足・葉よく入り、砂流し頻りにかかり、金筋・稲妻も随所に見られるなど、見るほどに味わい深い出来映えです。
造り込みは長巻であった名残を色濃く残し、急な鎬の卸に往時の姿を伝え、棟は庵棟。まさに南北朝期らしい雄渾な趣を備えた一振といえます。