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鼠の恩返し図鐔 無銘(水戸)-Mumei(Mito)- 12-1416

通常価格:¥110,000 税込
¥110,000 税込
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画題である『鼠の恩返し』は、東北地方に伝わる伝承です。

昔々、山里に独り暮らしの老人がいました。年老いて力もなく、日々の暮らしもままならない状態でしたが、心は穏やかで慈悲深い人でした。
ある寒い冬の夜、老人が囲炉裏端でうたた寝をしていると、物置の方からカサコソと小さな物音が聞こえました。灯を持って確認すると、そこには腹を空かせた鼠が米俵をかじっていたのです。
老人は怒ることもせず、そっと米粒を置き、鼠を見守りました。 「寒かろう、腹も減っておろう。少しなら食べてもよい。」 それからというもの、鼠は夜ごと老人の家に現れ、老翁のそばでひっそりと過ごすようになりました。
やがて、ある晩、夢枕にその鼠が現れます。すると鼠は、白い衣をまとった人の姿に変わっていました。幽霊のように透けるその姿は、どこか神々しい雰囲気を漂わせています。鼠の霊は静かに語りかけました。「私は、この家にかつて仕えた者の魂。あなたが我らを慈しんでくれたゆえ、恩を返したい。裏山の古い松の根元を掘りなさい。そこに宝が隠されている。」 翌朝、老人は夢で教えられた通りに掘ってみました。すると、古びた甕が出てきて、中には金子や古文書が入っていました。これはかつて家の祖先が戦乱の折に隠した財宝だったのです。
老人はこれを用いて寺や地域に奉仕し、鼠の霊を手厚く弔いました。その後、村では「小さきものを慈しめば、やがて大きな福が訪れる。」と語り継がれるようになりました。
この物語は、鼠が幽霊や霊の化身として登場することで、祖霊信仰や動物信仰の要素を含みつつ、慈悲や思いやりの心には報いがあるという教訓を伝えています。


この鐔は、鉄地に上述の『鼠の恩返し』の伝承を描いた作品です。老人と鼠の幽霊を巧みな彫りで表しており、細部にまで行き届いた彫技によって、幽玄な物語性と静かな気配が見事に表され、まるで民話『鼠の恩返し』の一場面が目の前に広がるかのようです。
この作品には、小さきものを慈しむ心には、やがて大きな福が訪れるという教訓を視覚化しており、刀装具における物語性と装飾美の両方を楽しめます。
小柄穴は長方形に大きく取られており、実用性とともに独特の趣を添えています。鉄地の落ち着いた色合いと精緻な彫刻の対比が美しく、見る者を物語の世界へと引き込む逸品です。
寸法縦:68.35mm / 横:64.85mm / 切羽台厚:4.0mm
時代江戸 Edo era
鑑定書
付属桐箱
重量重さ 91.5g

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