眠龍子壽實 文政九年二月日 - Minryushi Toshizane - 3-904
通常価格:¥330,000
税込
刃長47.5センチ 反り0.9センチ
元幅29.9ミリ 元重ね6.6ミリ
物打幅23.9ミリ 物打重ね5.4ミリ
横手位置幅20.9ミリ 松葉先重ね4.4ミリ
裸身重量460グラム
江戸後期文政九年(1826)
The latter period of Edo era
昭和50年12月3日 愛知県登録
附属 保存刀剣鑑定書、素銅はばき、白鞘
眠龍子壽實は、安永六年、因幡藩お抱え工である幕末の名人“浜部壽格”の子として因州鳥取東部に生まれました。名は浜部儀八郎。初銘は「壽国」、寛政八年二十歳の時江戸に上り、寛政九年(1797年)に壽實(寿実)と改名。4年後の享和元年(1801年)八月より眠龍子と号します。
父親譲りの旺盛な探究心と、優れた技術をもって焼く彼の華やかな丁子刃紋は多くの門人を集めるに至り、江戸の水心子正秀一門と並び、大いに名声を高め栄えました。
その門人の中に清麿の師として名高い河村壽隆が居り、眠龍子壽實の技は河村壽隆を通して源清麿に伝えられます。
本作の体配は、刃長に比して身幅やや広く、重ねは尋常、切先の延びや反りの加減も絶妙で、姿の美しい脇指です。
地鉄は板目が流れごころでよく詰み、淡い映りも見られる見事な鍛え。刃文は締まりごころで匂勝ちの長い直焼出しから始まる華麗な丁子乱刃で、表裏共に細かく連続する丁子刃文が揃い、鋩子は乱れ込み小丸へ深く返っています。茎には丁寧な化粧鑢が施され、銘も堂々と刻されており、寿實の作品に対する情熱と誇りが感じられ、高い技量と典型的な作柄を示す、健体で地刃冴えた優品であり、鑑賞・コレクションのいずれにも相応しい逸品です。
※委託品