雁透鐔 無銘(京透)Mumei(Kyo sukashi) 12-1404
通常価格:¥63,800
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京透鐔は、山城国京都を中心に、室町時代から江戸時代初期にかけて製作された地透鐔で、尾張や赤坂等と並び、地名を冠して「京透」と呼ばれています。
その作風は、鍛錬の良い鉄を用いた地鉄を平面的に仕立て、透かしは切り立ちつつも無駄なく繊細に仕上げられ、優雅で巧緻な造形が特徴で、耳はやや小肉を持たせたものが多く、厚みは他国の透鐔と比べてやや薄手。櫃穴は縦長で、八ツ橋、茗荷、梅、菊、雁、鶴等、時代の古い物には図案的な意匠に優れたものがあり、優雅さと技巧の両立が魅力で、鑑賞・コレクション双方に高い価値を認められています。
本作も、精緻に鍛え上げられた地鉄を用い、雁を見事に透かし彫りにした逸品。構図や技巧から、京透鐔の典型作として評価される秀作であり、鑑賞・コレクションのどちらにも相応しい価値ある一枚です。