壇渓渡河透鐔 秀芳(花押)Hideyoshi 12-1238
通常価格:¥220,000
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秀芳は江戸時代後期の金工で、号を如竜軒と称しました。
時代は三国志。蜀の劉備が曹操に追われて逃走する場面。劉備軍は散り散りになり、劉備自身もわずかな供回りとともに命からがら逃げることになります。
その際、劉備を護衛していたのが関羽・張飛・趙雲などの義兄弟や将軍達でした。
劉備は逃走の途上、漢中付近の「壇渓(だんけい)」という川に差しかかります。川幅は広く、流れも急で、通常の渡河は不可能でした。 劉備は絶体絶命の状況となります。そこで登場するのが張飛(ちょうひ)です。
張飛は愛馬「黒い龍馬(烏騅/うすい)」に跨がり、豪胆にもその急流を飛び越えたと伝えられています。これが「壇渓渡河」と呼ばれる場面です。
この鐔はよく鍛えられた鉄地に、張飛の豪胆さと怪力、そして勇猛さを示す代表的な逸話を、主君劉備を守り抜く忠義と、勇猛果敢の美徳を示す象徴として、巧みな鏨使いで表した作品です。