菊花透綾杉図鐔 無銘(平安城象嵌)Mumei(Heianjou zougan) 12-439
通常価格:¥110,000
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平安城象嵌鐔は、室町時代の応仁鐔の技法を継承しており、鉄地の板鐔に真鍮を象嵌して文様を描き出すのが特徴です。応仁鐔が象嵌に真鍮のみを用いるに対して、平安城象嵌鐔は、時代が古い物は真鍮のみを用いていますが、後代に入ると金・銀・素銅・山銅なども併用した作品も見られ、より華やかで変化に富んだ表現へと発展しました。
本作は、大振りの中央に菊花透かしを施し、耳部には直線を基調とした綾杉文様を精緻に真鍮象嵌で表現した逸品です。力強い鉄地の中に華麗な美しさが際立ち、刀装に取り付けることで存在感を一層引き立てます。伝統技法と美的感覚が見事に融合した、鑑賞・コレクション双方に最適な一品です。