四方猪目透鐔 無銘(平安城)Mumei(Heianjo) 12-445
通常価格:¥55,000
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平安城象嵌鐔は、室町時代の応仁鐔の技法を継承しており、鉄地の板鐔に真鍮を象嵌して文様を描き出すのが特徴です。応仁鐔が象嵌に真鍮のみを用いるに対して、平安城象嵌鐔は、時代が古い物は真鍮のみを用いていますが、後代に入ると金・銀・素銅・山銅なども併用した作品も見られ、より華やかで変化に富んだ表現へと発展しました。
本作の鐔は、木瓜形の鉄地に四方の猪目透かしを配し、耳部には複雑な互ノ目文様を精緻に施した逸品です。制作年代は桃山から江戸初期頃まで遡ると考えられ、歴史的価値も非常に高い一品です。鉄味も良好で、刀装に取り付ければ力強い存在感を放ち、鑑賞・コレクション双方に最適な逸品となっています。