藤安刀匠による美術刀剣作刀依頼 21-04
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平成21年、年明け間もなく、修心流居合術兵法創始 修心館々長町井勲の元へ、フジテレビの看板番組『ザ・ベストハウス123』より、鉄パイプ裁断の依頼がありました。
本鍛錬の日本刀は、パイプ椅子の鉄パイプ程度なら、いとも簡単に裁断でき、刃こぼれすらしないものだと、当然のように刀剣界では言われてきました。
町井館長の居合・試斬の腕の程は世界屈指で、その実力は5つのギネス認定を受けていることからも証明されています。当然のことながらパイプ椅子に使用されている鉄パイプの裁断など、たやすいものだと町井館長自身も、また、周囲の人々も思っていました。
番組からの依頼に応えるべく、町井館長は鉄パイプ裁断にチャレンジするため、刃長二尺一寸程の本鍛錬、某陸軍受命刀工の作を用意。
周知の通り、旧軍における受命刀工とは、軍の定めた厳しいテストに合格した者(物)にしか任命されず、打卸刀身を軍へ納める際には、幅10ミリ厚さ1ミリほどの細長い鉄板を両断することが常とされ、まさにその強靭さは旧軍によって実証済みと言えます。
ウォーミングアップを兼ね、町井館長は自宅敷地内に、試斬台となるケヤキの丸太を用意し、そこに幅15ミリ、厚さ2ミリの純鉄の板を据え置いてその一刀を振り下ろしました。
勢い良く振り下ろされた刀は、『チィーン』と言う高い音を発すると共に、高々と宙を舞い、町井館長のすぐ右に落ちました。
一瞬何が起きたのか理解できるまで、町井館長も周囲の人間も、しばし時間がかかりましたが、強靭と言われていた日本刀、中でもその強さを旧軍が証明したはずの受命刀工の作が、かくもたやすく折れるものなのかと、愕然となりました。
鉄パイプ裁断は無理なのか!?
番組スタッフにも焦りの色が見えましたが、
「今回の難物裁断にあたり、現代刀匠の中でも屈指の実力ある刀匠に渾身の一振を鍛えて貰ってはどうだろう?」
と町井館長が提案しました。
町井館長には強靭なる名刀を鍛えあげる名工に心当たりがあったのです。
その名は藤安将平!
本番まで一ヶ月ほどしか時間がなく、今から作刀を依頼しても間に合わないかと思われたが…
日本刀で鉄を裁断するということが、どれほど難しいことなのか、また、どれだけ自身の作刀が強靭であるかを実証したい!
との熱意から、藤安刀匠はなんと荒試し用の物を含め、その短期間で四振の刀を鍛えあげました。
先般の受命刀工作の刀によるテストで、刀身が折れた場合には、斬り手の命にもかかわる危険なチャレンジであることがわかり、町井館長も番組スタッフも、ヘルメットにゴーグルを着装し、万全の体勢で藤安刀匠の作を荒試しにかけることに…
太さや厚みの異なる様々な鉄パイプに斬りつけること数十回。
藤安刀匠の刀は折れなかった!!!
いや、むしろ折ろうと思っても折ることができないと言った方が妥当。
目の前で繰り広げられる様々な荒試しに耐え抜いた自身の作を手に、藤安刀匠は、
「胸が熱くなる思いです。よくぞ耐えてくれました。」
と、愛しい我が子を抱くかのように刀を胸に笑みを見せました。
荒試しの後、町井館長は番組スタッフにこう言いました。
「本番ではヘルメットやゴーグルといった防具は不要。藤安刀匠の刀なら、安心して命を預けることができます。これまで通りの紋付袴姿で鉄パイプを裁断してみせましょう。」
結果は…
番組で放映されたとおり、見事成功!
町井館長という最高の斬り手によって水を得た魚の如く、その刃味を見せた藤安刀匠の刀は、刀身に曲がり、ねじれ、をきたすことなく、更には刃こぼれすらせずに見事に難物『鉄パイプ』を裁断しました。
町井館長は藤安刀匠の刀を、平成の山浦真雄と絶賛。
この一刀に『蓮 鉄管斬将平』との号をつけました。
白鞘入りで 短刀は600,000円~ 刀・太刀は2,500,000円~ 製作を承っております。
より多くの将平刀を世に残したいとの思いから、武用将平刀の販売にも応じさせて頂いておりますのでお気軽に御問い合わせ下さい。