藤原貞行- Fujiwara Sadayuki- 6-056
通常価格:¥500,000
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平安時代から続く豊後鍛冶は、九州に於いては薩摩に並んで古くから作刀が盛んで、豊後国高田地区(現大分市鶴崎近辺)で栄え、特に室町期から江戸初期に掛けて最盛を迎えました。
古刀期の作に平姓を銘切るものが多いことから、それらを平高田と称し、新刀期以降は藤原姓を銘切るようになったことから、藤原高田と汎称します。 古来より実用刀としての評価が高い一派で、武用刀として数多の武将に愛用されました。
この薙刀は新刀高田派の貞行の手になる物で、薙刀にしては非常に珍しい片切刃造りの珍しい品で、小板目杢交じりのよく練れた地鉄には地沸が付き、細かな地景入って精美。刃文は匂口明るく、互ノ目に互ノ目丁字や丁字を交えた複雑な乱れ刃を成し、刃中には足や葉が盛んに看取され、砂流かかり、鋩子は緩やかな乱れで先丸く返り、古雅な雰囲気を漂わせる出来口です。
特筆すべき鍛錬疵も無く、非常に出来良い珍しい作品ですので、余力ある方は然るべき研磨を施し、特別保存刀剣鑑定を御受審下さい。
※製作年代を江戸前期と記しましたが、古刀期にも藤原姓を�銘切る同名鍛冶が居ります。
茎の長さ43.3センチ。